パートをしていれば、「今すぐ辞めたい……」と思うことは正直ありますよね。ブラックなパート先にうんざりしている、人間関係に悩んでいる、とにかく仕事がきつい・合わないなど、今すぐ辞めたいと思う理由・原因はたくさんあるものです。
とはいえ、今すぐ辞めたいと思っても、実際に辞めることはなかなかできないものです。まず、辞め方として非常識になってしまうのは間違いありませんし、周りのパートやアルバイト、社員には大きく迷惑をかけてしまいます。
そこで今回は、パートを今すぐ辞めたいときはどうすれば良いのか、実際に即日で退職することは可能なのかという点に焦点を当てながら、解説していきたいと思います。
目次
パートを今すぐ辞めたい…その日のうちに退職することは可能?
パートを今すぐ辞めたいと思っていませんか?それくらい嫌な職場で我慢して仕事をしていくのは、とても大変ですよね。実際のところ、パートを今すぐ辞めたいと思ったとき、それを実行することは可能なのでしょうか。
まずは、即日、もしくは翌日付などでパートを辞めることはできるのか、詳しく見ていきたいと思います。
退職は本人の自由なので辞めること自体は可能
結論から言えば、本人が希望すれば、パートを即日で辞めることはできます。そもそも本人が働きたくない、パートを辞めたいと言っているのなら、パート先はなかなか無理やり仕事をさせるわけにはいかないものです。
ただ、会社には就業規則というものがあり、正しい方法で退職するにはこの就業規則を守ったうえで辞める必要があります。即日で辞めるのは基本的に就業規則を無視した行動になるため、正直パート先にはあまり良い顔はされないでしょう。ただ、守らなかったからと言って、訴えられたり罰金を要求されたりするわけではないことがほとんどです。
今すぐ辞めるのは何かとトラブル・リスクもつきもの
今すぐパートを辞めたいと思ったとき、実際には確かに辞めることは可能ですが、トラブルやリスクがつきものなのは否めないことです。
上でもお伝えしたようにルール無視な辞め方になってしまうため、辞める際に責任者に嫌な顔をされることは間違いないでしょう。実際、それだけで済めばまだマシかもしれません。すぐ辞めたいと無理を言われたことで、パート先は給料を振り込んでくれないこともあります。辞めた後に給料が振り込まれておらず、トラブルになることは意外と少なくないため注意が必要です。
パートを今すぐ辞めたいときに確認すべき退職のルール
では、今すぐパートを辞めたい……と思ったときはどうすれば良いのでしょうか。基本的には辞めないでそのまま続けられるのが理想的ですが、どうしても嫌な場合や、何か事情がある場合などは致し方ないでしょう。
まずは、なるべく早く辞めるために、そしてなるべく円満に退職するために、以下のような退職のルールを守っていくことが大切です。
まずはパート先の就業規則をチェックしてみよう
最初はパート先の就業規則をチェックすることが大切です。就業規則には会社を辞めるときにはどんなルールを踏むべきなのかが書かれているため、その項目をよく確認してください。
注目すべきポイントは、辞めたいときはいつまでに申告すれば良いのかという点です。大体の場合は、退職するときは1ヶ月前に責任者に申告するといった文言が書かれているはずなので、まずはその退職のルールに従うことが大事です。
民法上は2週間前までの申告なら退職できる
就業規則はあくまでパート先の約束事のようなものなので、実際のところは法律の方が優先され部分があります。
民法では2週間前までの申告なら退職できるということが定められています。このため、実際は2週間前という期限を守りさえすれば、就業規則に違反していたとしても退職することは可能になります。
もっと言ってしまえば、2週間前のタイミング(例えば即日や翌日)でも辞めようと思えば辞めることはできます。あくまで法律上問題があるかといえば、2週間前までがボーダーラインという話になるため、何かあとでもめたときのことを考えるなら、2週間前までに辞めたいと伝えて辞められるのが一番です。
パートを辞めるときは基本的に退職届は必要ないことが多い
パートを辞めるときは、基本的に退職届は必要ないことが多いです。辞めたいときは、責任者に直接辞めたいという意思を伝えるようにしましょう。
ただ、退職の意思を伝える際に重要なのはしっかり直接話しに行くことです。必ず直接伝えなければならないと厳密に決められているわけではありませんが、マナーとして、辞めたい意思を伝える際は対面で直接伝えるようにしましょう。
当然ながらバックレて辞めるのはマナー違反
今すぐ辞めたいからと言って、バックレて辞めるのは当然マナー違反です。バックレはつまり、無断で退職してしまうこと。無断欠勤して、そのまま連絡を絶った状態で事実上辞めたかたちと取ることです。いい大人がする行為とは、到底言えませんよね。
バックレをすると、パート先には非常に迷惑をかけることになります。いきなりいなくなればそもそも心配もされるでしょうし、自宅や携帯に電話がかかってくることもあるはずです。家族に連絡がいき、トラブルに巻き込んでしまうこともあるかもしれません。
また、バックレると給料を払ってもらえなくなる可能性が高くなるため気をつけてください。そのあと自分で「給料を払ってください」とパート先に言うのも正直気が引けますし、後味の悪くなる辞め方なのは間違いないでしょう。
パートを今すぐ辞めたいときに取るべき行動とは
パートを今すぐ辞めたいときは、今すぐ辞めるためには以下のような対処を考えていきましょう。
2週間なら待てるという人はしっかり伝えて辞める
まずは上でお伝えした「2週間前までの申告なら問題なく辞められる」というルールに注目しておきましょう。今すぐ辞めたい気持ちはわかりますが、2週間なら我慢できるという人は、なるべく2週間は頑張って続けて辞めるのが無難です。下手な争いを生まずに済むため、自分自身も後悔することを避けられるでしょう。
パート先の責任者には、理由とお詫びを伝えたうえで、2週間後に辞めることを伝えましょう。素直に伝えれば、多少は「困るよ」と言われるかもしれませんが、基本的には辞めることができます。責任者も鬼ではありませんから、事情や理由があるのなら、それを汲む姿勢は見せてくれるはずです。
今すぐ辞めたいことと事情を説明して相談に乗ってもらう
どうしても今すぐ辞めたい……というときは、今すぐ辞めたい理由・事情を説明してパート先の責任者に相談に乗ってもらいましょう。この際にも、基本的には直接話すことが大事です。
例えば家庭の事情などで今すぐ辞めたいという場合なら、正直、どうしようもないからこそパート先も了承するしかないでしょう。1ヶ月や2週間経ってから辞めてもらうのが本来の形ですが、理由があるのなら仕方がありません。
ただ、パート先にもいろいろと譲歩できる限界があるはずです。「せめて今週のシフトには出てほしい」と言ってくるかもしれません。パート先がブラックすぎて今すぐにでも辞めたい……という状況で切羽詰まっているわけではないのなら、多少はこちらも譲歩して柔軟に対応しておきたいところです。
パートを今すぐ辞めたいときに利用できる退職代行とは
パートを今すぐ辞めたいときに、利用できるサービスの一つに「退職代行」があります。今話題になっている代行サービスの一つで、テレビや雑誌、ネット等で目にしたことがある人も多いでしょう。どうしてもパートを辞めたい、でもうまく辞められない…そんなときは手段の一つとして退職代行を利用することも考えてみましょう。
今すぐ辞めたい。でも話を聞いてもらえない…そんな時におすすめ
パートを今すぐ辞めたいとなったときは、まず事情を話して責任者に了承を得ることが必要になりますが、中には聞き入れてもらえないこともあります。「そんなのは困る!」と突っぱねられてしまえば、困ってしまいますよね。
確かに今すぐ辞めたいと言って迷惑をかけているのはこちらになりますが、事情や理由があってどうしても辞めたいならやはりこちらとしても困ってしまいます。また、ブラックな会社の場合は、脅してきたりパワハラめいたことを言ってきたりする場合もあります。
ですがそんなとき退職代行を利用していれば、自分自身はパート先とやり取りする必要がなくなります。基本的に話をするのは退職代行の担当者とだけなので、パート先ともめたときにはおすすめです。
間接的なやり取りになるため最終手段として考えておこう
退職代行のデメリットはお金がかかることなどが挙げられますが、お世話になったパート先と間接的なやり取りになってしまうという点は注意点として覚えておきたいところです。
「確かに長くいたパート先だけど、ブラックすぎてもう社員とは口もききたくない!」と思うなら話は別ですが、「お世話になったパート先に直接挨拶しないのはやっぱり気が引ける……」というときは注意が必要になります。
基本的に退職代行を利用すれば、そのあとはパート先と直接話す必要はなくなります。そのため中には、「あんな間接的な辞め方をするなんて、失礼な人だ」と思われてしまうことも少なくありません。可能性としてはほぼゼロに近いですが、パート先から訴えられたりすることもあり得るかもしれません。
そのため退職代行を利用するかどうかは、なるべく最後までよく考えた方が良いでしょう。なるべくなら、自分で直接話をつけて辞めるかたちを取れるのが一番です。
まとめ
パートを今すぐ辞めたいときは、まず今すぐ辞めることができるのかどうかという点を考えてみましょう。辞めようと思えば確かに即日で退職することはできますが、パート先とトラブルになる可能性は高いので、なるべく正しい退職のルールを守ったうえで辞めたいところです。
辞めるタイミングも、もし我慢できるようなら2週間後を目安に考えましょう。ただ、どうしても今すぐ辞めないと限界……というときは、理由をしっかり責任者に話して相談することが大事です。素直に相談すれば、責任者もきっとその意思をわかってくれるはずなので、まずは真摯な対応を心掛けていってくださいね。