バイトをすれば必ずどこかのタイミングでそのバイトを辞める時がくるかと思います。
しかしながらバイトを辞めた経験がない人の場合、「どのような手段でバイトを辞めるべきかわからない」といった悩みが出てくることでしょう。
今回はそんなあなたのために特に、バイトを辞めることを伝える際の手段として電話を使用する際の注意点、またはその他の方法についてお話ししたいと思います。
そもそもバイトを辞める時電話で伝えてもいいの?
バイトを辞める際に伝える方法と一概に言ってもその手段は、対面で伝える、電話で伝える、メールや LINE などの文面を介して伝える、などの様々な方法が挙げられます。
そんな中電話で伝えるという手段は適切なのでしょうか。
バイトを辞める時の一番良い伝え方は電話ではなく直接会って伝えること
先ほどご紹介した幾つかの方法の中で最も良い手段は直接会って伝えることです。直接会って伝えることと電話やメールなどで間接的に伝えることの最も大きな違いは、相手の気持ちや感情がどのくらい正確に伝わるかという点です。
人は直接会って話す時 、言葉自体はもちろんですが、相手の感情は相手の表情や声のトーンなどからおもに読み取ります。そのため、対面の場合、言葉が不十分であっても相手の伝えたいところは正確に伝わりやすいのです。
しかしメールなど文章のみの場合は相手の表情を確認することができないため、相手の意思を正確に読み取ることが難しくなります。そのため、あなたがいくら文章で感謝の気持ちや謝罪を伝えたところで誠意が感じられないと考える人も多くいるでしょう。
電話では声のトーンなどは感じられるものの、相手の表情を見ることができないという点ではメールと同じですので、やはり直接会うのに越したことはありません。
つまり、おすすめの順番で言うと「対面>電話>メールや LINE」 になります。
バイトを辞める旨をメールやLINEで伝えるのはアリ?
先ほどお話ししたように、メールや LINE でバイトを辞める旨を伝えることはあまり良い手段とは言えません。
特にメールだと相手側からの返信に時間を要する場合があるので、一通りのやり取りもスムーズにはいかないでしょう。
また、 メールや LINE で全てを済ませたかったとしても、伝えた相手がそれを良く思わなかった場合は、直接会って話し合いをすることを求められる場合もあるので メールや LINE で伝えるのは避けるのが無難です。
バイトを辞める旨を電話で伝えても良い時
一方でバイトを辞める旨を電話で伝えるのが許される場合、またはその方が望ましい場合もあります。それは一体どのような場合なのでしょうか。
精神的・肉体的な問題で直接伝えるのが難しい時
まずは精神的・肉体的な問題で直接伝えるのが難しい場合です。
職場での人間関係のトラブルでバイトを辞めたいと考える人は多いと思います。そんな時に直接職場に行って退職の交渉をするのは精神的にかなり難しいのではないでしょうか。
またうつ病などの精神疾患にかかってしまった場合も同様です。
さらに、肉体的な問題が生じた場合、つまり何らかの病気にかかってしまった場合や怪我をしてしまい直接バイト先に訪れるのが困難な場合は無理に直接伝えようとする必要はありません。
しかしどのような問題があったにせよ、そのような事情はバイト先にきちんと説明するようにしましょう。その際の手段は電話でもメールでも構いません。
そうすればきっとバイト先の人達もあなたがバイトを辞めることを了承しやすくなるはずです。
詮索されたり引き止められたりするのが嫌な時
自身の精神的・肉体的な問題ではなく、バイト先に問題がある場合、つまり余計な詮索をされたり無理やり引き止められたりする場合は電話で伝えるのもありだと思います。
ただし勝手な自分の想像で「詮索されたり引き止められたりするのではないか」を考えて直接会うことを避けるのはお勧めしません。
「これまでにこういうことがあったから今回も難しいだろう」といった根拠がない限りは、直接バイト先の担当者と会って自分の意思を伝えるべきです。
その際にもし無理やり引き止められた場合は、法律上あなたが応じる義務はありませんので間接的な手段を用いてバイトを辞めるようにしましょう。
具体的な方法としては、先ほど挙げたメールや電話などで伝えるという方法の他にも、内容証明付きの退職届の郵送をするといった方法もあります。
郵送の際に内容証明をお願いすることでバイト先が「そんなものはもらっていない」しらばっくれるのを阻止することができます。
さらに未成年者であれば親からバイト先にバイトを辞める旨を伝えてもらうという方法もあるのでおすすめです。
もしも何かしらのトラブルが発生する可能性があるのであれば、労働局や弁護士に相談する、法テラスやサポートダイヤルを活用するなどの様々な方法があるので、自分に合った方法を検討してみてください。
どんな理由であれ 最もやるべきではないのは無断欠勤をしたままばっくれるという行為です。
その場合法律上給料の支払いは可能ですがなかなか言いづらいですし、何よりあなたの行為によって業務上支障が出た場合は、あなたのバイト先があなたに対し損害賠償請求をすることも可能ですので注意しましょう。
担当者とタイミングが合わない時
担当者が忙しく、なかなか自分とタイミングが合わない場合も電話を使って伝えれば大丈夫です。
しかしその際注意しておきたいのは、その電話で全てを済ませるべきではないという点です。あくまでも電話は担当者と話し合いをするためのアポイントメントをとる手段に使いましょう。
またアポイントメントを取るという使用目的であるのであれば LINE やメールも同様に OK です。その際には、バイトを辞める旨と相談したい日時を簡潔に記載し、詳細は直接の話し合いの際に述べるようにしましょう。
あらかじめアポを取っておけば、担当者の都合を考慮できることに加えて、「負い目を感じてしまってなかなか言い出すことができない」といった悩みも解消されるのでおすすめです。
バイトを辞める時の電話のポイント
では実際に電話をかけるにあたって、どのような点に注意して話せば良いのでしょうか。
簡潔に自分の思ったことをすらすらと話すことが苦手な人は、これから話す注意事項にしたがって話す内容の簡単なメモを作っておくと良いでしょう。
バイトを辞める時は必ず責任者に電話をかける
まずバイトを辞める時は必ず責任者に電話をかけることが重要です。飲食店やスーパーであれば店長、会社であればあなたの直属の上司にあたる人に一番に電話をかけるようにしましょう。
もしも責任者の前に、あなたと親しい先輩や同僚に話したことで、その噂が広まってしまえば、あなたの上司の耳には第三者から間接的に話が伝わってしまい、「〇〇さんから聞いたけどバイト辞めるって本当?」などと相手から切り出される可能性があるからです。
その場合、あなたの印象は決して良いものとは言えません。第三者から相手の耳に入るのを防ぐためにも、バイトを辞めると決めたら早めに責任者に対して会えるようにしましょう。
電話ができる状況か確認する
また電話はメールと異なり、相手が対応する時間を選ぶことができません。従って電話をする際はまずはじめに相手が電話ができる状況かどうかを確認するのが大切です。
電話をかける前に今は業務時間中かどうか、一般常識的に適切な時間かどうかという点をしっかり考慮するようにしましょう。
LINE などを使ってメッセージを送り、相手の都合の良いときに相手側から電話をかけてもらうという手段をとってもかまいません。極力相手の迷惑になるような行為は避けるようにしましょう。
バイトを辞める理由を明確に伝える
もし電話で一通りを伝える場合は、バイトを辞める理由を明確に伝えることが大切です。
これは直接会って話す時にも言えることなのですが、この理由を曖昧にしてしまうと、変に詮索をされてしまったり引き止められたりとかえってややこしい事態になってしまいかねないからです。
精神的肉体的な問題からバイトを辞める場合は正直にそのことを伝えましょう。
その他の理由としては、学生であればサークル活動や部活、勉強に専念したいからという理由がおすすめです。
また、バイト先の人が介入できない問題、例えば金銭面の事情や家庭の事情を理由にするのも良いでしょう。
この時に注意しておいて欲しいのは、バイト先に対するネガティブな理由を避けるということです。待遇面や人間関係における不満などを口にするのはトラブルの原因になりかねないので気をつけましょう。
バイトを辞める日付を明確に伝える
バイトを辞める日時についてはこちらから希望の日時を明確に伝える事が重要です。
そうしないとバイト先から辞める日時を提案されてしまうため、自分の希望より長く働かなければならないといった事態にもなりかねないからです。
またバイト先から提案された日時はなかなか断りづらいですよね。「〇日の✕時まででお願いします」とまではいかなくとも、「〇日~〇日までの間で辞めさせてください」のような期間の指定はしておくべきです。
感謝の言葉を伝える
最後に必ず感謝の言葉を伝えるようにしましょう。あなたがバイト先の不満によりやめることになったとしても、そこから得た経験は少なからずあるはずです。
円満退職を目指すのであれば、「未熟な自分をここまで育てていただいてありがとうございました。」といった内容を必ず伝えるようにしてください。
まとめ
今回はバイトを辞める時の適切な方法について、特に電話で退職の意思を伝える時の注意点についてお話ししました。いかがだったでしょうか。
なかなかバイトを辞める旨を直接言うのは難しいことだとは思いますが、出来る限り電話やメールではなく直接会って話し合うようにしてください。
しかしその際のアポイントメントを取る手段として電話を使用するのはありなので、 積極的に活用していきましょう。