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バイトを辞める際の適切な伝え方とは?

「バイトを辞めたいけどどうやって伝えれば良いのかわからない」というお悩みをお持ちのみなさん、バイトを辞める理由や手段について知りたくはありませんか?

今回はそんなあなたのために、バイトを辞めるおもな理由の例やバイトを辞める旨を伝える上で注意しておきたいポイントなどを一挙ご紹介していきます。

バイトを辞める主な理由と伝え方

まずはバイトを辞める際に注意しておきたいポイントを「誰に」「いつ」「どのように」という観点から一つ一つ解説していきたいと思います。

特に「どのように」ではバイトを辞めるおもな理由を状況別にくわしく見ていきましょう。

バイトを辞める際は誰にどのように伝えるのが良い?

まずは「誰に」退職の意思を話すべきなのかという点についてです。

結論から言うと、最終的にはもちろん全員に伝わることになりますが、あなたが真っ先に伝えるべきなのはあなたのバイト先の責任者です。

飲食店やスーパーであれば店長、一般企業であればあなたの直属の上司にあたる人がこの「責任者」にあたります。

なぜなら、もしあなたが仲のいいバイト仲間や親しい先輩にこのことを先に話してしまうと店長や上司には間接的に第三者を介して伝わってしまう可能性があるからです。

これでは「誠実さ」が伝わりづらく、相手から見たあなたの印象は決して良いものとは言えませんよね。

もし誰かに相談したい場合は職場で相談するのを避け、相手に口止めをしておくようにしましょう。最も良いのは責任者に相談した後で他の人に伝えることですので退職の意思が決まったらなるべく早い段階での申し出をおすすめします。

バイトを辞める際にはどのタイミングで伝えるのが良い?

続いては「いつ」伝えればよいのかという点についてです。

退職の意思を伝えるタイミングは退職日よりも早めれば早いほど良いですが、今すぐにでも辞めたいという場合はそういうわけにもいきませんよね。

雇用期間が契約条件で定められていない場合は、法律上退職日の2週間以上前に申し出ることが定められていますが、バイト先とあなたの双方の合意さえあればいつでも止めることは可能です。

しかし逆に合意のないまま2週間を切って一方的に辞めた場合は損害賠償請求をされる恐れもあるので十分に注意しましょう。

雇用期間が労働条件で定められている場合は原則としてその期間内は特別な事情がない限り働かなければなりません。しかしこの場合もバイトであれば双方の合意による退職は可能なので、どちらにせよバイト先の責任者としっかり話し合うことが重要です。

法律では2週間以上前の申し出が定められていますが一般的には一か月以上は前に申告するというのが常識なので、バイト先に迷惑をかけないためにもなるべく早めに伝えるようにしてください。

学業を理由にバイトを辞めると伝えたいときの言い方

高校生や大学生の場合バイトを辞める理由として最も多くそして最適なのは学業を理由にすることです。

具体的な言い方としては「来年受験を控えており、学業に専念したいと考えているので、申し訳ないのですが〇月〇日までにやめさせてはいただけないでしょうか」というような言い方が適切です。

学業に専念するということは将来に向けて頑張るという宣言なのでバイト先の人も応援してくれることが多いです。

ただし宣言したからには、本当に学業に専念してくださいね。

部活やサークルを理由にバイトを辞めると伝えたいときの言い方

またもう一つ学生に多い理由として「部活やサークル活動に専念したいから」といった理由が挙げられます。

この理由も学生ならではの前向きな理由なのでむしろ応援されることが多いように思います。特に、「全国大会に向けて練習に力を入れたい」といった場合は正直に自分の目標や夢を語ると相手にも誠意が伝わりやすいでしょう。

立地条件を理由にバイトを辞めると伝えたいときの言い方

バイトを副業としてやっている人は転職など、また学生の場合は留学する場合には遠方に引っ越しをする必要もでてくるかと思います。

そんな時はバイト先に通うのが難しくなるので退職は避けられませんよね。これは仕方のないことなので正直に伝えても断られる心配はないでしょう。

ただし、引っ越しをするという嘘は個人的にはおすすめしません。なぜなら、もしそこに今後も住み続けるのであれば街中でたまたま遭遇し気まずい思いをするという可能性が十分にあるからです。

どんな理由であっても後のことを考えてなるべく本当の理由を伝えるようにしましょう。

家庭の事情でバイトを辞めると伝えたいときの言い方

「親の介護が必要になったからバイトに時間を割くのが難しい」「家業を継がなければならなくなった」といった家庭の事情も引っ越しと同じく仕方のない理由なので、バイト先から引き止められる事は少ないでしょう。

さらに、引っ越しの場合とちがって、家庭の事情はデリケートな問題ですので第三者にあれこれ聞かれにくいというメリットもあります。

しかしこの場合も先ほど述べたように嘘の理由だとばれる可能性があるので、本当に家庭の事情で辞める場合に限り正直に伝えるようにしてください。

バイトを辞めるNGな理由と伝え方

「学業に専念する」「部活の練習に力を入れる」など、伝えると応援される理由がある一方で、バイトを辞める際に伝えると相手にあまり良い印象を与えないNGな理由も存在します。

ここではそんなNG例を具体的に見ていきましょう。

待遇の不満を理由にする

最も良くないのはバイト先に対する不満を理由にすることです。実際のところはバイト先に対する不満によって退職するというケースは非常に多いのですが、それをありのままに伝えると当然印象は良くありません。

たとえば、「時給が低い」「拘束時間が長い」「仕事がキツイ」といった理由がこれに該当します。最低賃金を下回っていたり労働契約書で定められていた内容とちがう労働条件で働かされたといった事情がない限りは、このような不満があったとしても別の理由を考えましょう。

人間関係を理由にする

「〇〇さんが苦手で」といった人間関係における理由も待遇面における理由と同様、バイト先に対するネガティブな理由ですのでなるべく避けるようにしましょう。

職場でいじめがあるなどの状況を責任者に伝えるといった明確な目的がない限りは、ポジティブな理由のみを伝えた方が円満退職に繋がりやすくなります。

明確な理由を言わない

理由をそもそも言わなかったり曖昧な理由でごまかそうとするのもあまり良い方法とは言えません。

もちろん法律上は理由を言わなければ辞めさせてもらえないといった決まりはありませんが、明確な理由を用意しておいた方がその後のやり取りがスムーズにいく場合が多いです。

さらに、引き止められたり余計な詮索をされたりする可能性も低くなるので自分から先にはっきり理由を述べることをおすすめします。

何も言わずにバックレる

理由はおろか辞める意思すら伝えずに無断欠勤した挙句バックレるというのは最も避けるべき行為です。

もしバイト先に何も言わずあなたが辞めてしまったことでバイト先の業務になんらかの支障を与えた場合は、最悪の場合、損害賠償請求で訴えられてしまう可能性もあります。

そうならないためにもバイトを辞める際には適切な手段を踏んで退職することを心がけましょう。

バイトを辞めることを引き止められた場合の適切な伝え方

ではもしもバイトを辞める意思を伝えても辞めさせてもらえない場合はどのように対処すれば良いのでしょうか。

ここではそんなときの適切な手段をいくつかご紹介します。

未成年の場合は再度親から伝えてもらうのもアリ

もしあなたが高校生や大学生の場合は親からバイト先に伝えてもらうというのも一つの方法です。

ただし、初めから親に頼るのではなく、きちんと自分の意志をバイト先に伝えたうえで納得してもらえない時の最終手段として親に相談するようにしましょう。

本部に伝える

大手のチェーン店の場合だと、バイトを引き止めているのは店長だけの都合で、本部はそのことを知らない可能性があります。

その場合は本部に直接連絡をして本部の人間から店長に伝えてもらうようにしましょう。大手の場合、店長は本部の命令には逆らえないのでこの方法はかなり効果的であるといえます。

公的機関の利用

親や本部の人間に頼ることが難しいという場合は労働局や弁護士などに頼るのもよいでしょう。金銭的に難しいという人は法テラスや無料の電話相談サービスなどを利用するのもアリだと思います。

さらに、最近は退職代行サービスなどもあり、正社員だけでなくアルバイトの退職手続きも全て担ってくれるものもあるのでおすすめです。

また、内容証明付きの退職届を郵送するといった方法もあるので個人の状況にあわせた方法を検討してみてください。

まとめ

今回はバイトを辞める際の適切な伝え方についてその内容と手段の面からご紹介しました。いかがだったでしょうか。

バイトを辞める理由についてはポジティブな理由はっきり述べるということ、手段についてはバイト先の責任者に早めに伝えるというのがポイントになります。

そして、どのような理由があるにせよ決して無断で仕事を放棄してはいけません。一度労働契約を結んで仕事を請け負った以上、バイトであろうと責任が伴います。

バイトを辞める際は必ず法律的にも常識的にも適切な方法をとることでバイト先に迷惑がかからない円満な退職を目指しましょう。