ニートが社会復帰するために利用するハロワ。ハロワとは何かをご存知でしょうか。
ハロワはニートではなくても就職したいという人や転職したい人など仕事を求めている人なら誰でも近隣にあるハロワを利用することができる施設です。
本記事では、ハロワについて紹介します。
ハロワとは何?
ハロワとは、ハローワークのことで公共職業安定所(職安)とも呼ばれている施設で、働きたいと思っている人が働く場所を探すことができます。
ハロワは、国が設置している行政機関なので、日本全国に544ヶ所設置されています。そのため日本のどの地域にいてもハロワを利用することができます。
ハロワは、就職するための求人情報を得るだけではなく求人を検索し、希望する求人の企業への応募連絡をはじめ、履歴書や職務経歴書の書き方などのアドバイスも行われるなど、働く意思のある人が希望を叶えて就職できるように導く機関となっています。
利用方法は?
ハロワの利用方法はとても簡単です。まず近くにあるハローワークへ出向き、「求職申し込み」の手続きを行うだけです。
「求職申し込み」の手続きは、ハロワにある求職申込書に必要事項を記入し提出します。
求職申込書は、
・氏名
・生年月日
・住所
・連絡先
など、ごく一般的なもの以外にも、
・これまでの経歴
・所有している資格
・希望する職種や条件
なども記入していきます。記入した求職申込書を元に、ハロワの職員が「求職票」を作成し、ハローワークカードが発行され、ハロワをいつでも利用することが可能となります。
「求職申込書」は、事前にWEBサイトからダウンロードして記載することもできるので、事前に用意しておくとスムーズです。また、ハローワークカードが発行されると、
・求人情報の閲覧
・求人や就職に関する相談
・履歴書の添削や面接の練習指導
・職業訓練、セミナーなどの参加
・相手先企業への連絡
など、就職活動の様々な支援を受けることが可能となります。
ニートがハロワの利用。相手にしてもらえる?
ハロワは、就職したいという人に対して支援を行う公的機関ということがわかったものの、ニートという状態の人がハロワを利用した場合、果たして本当に就職を実現させることができるでしょうか。
ニートがハロワに行っても、相手にされないんじゃないかと不安に思う人もいると思います。
実際にニートがハロワを利用して相手にしてもらえないということは決してありません。
年齢に応じてニートなど空白期間のある人に対して、就職しやすくなるような支援も行われています。
ニートがハロワを利用して怒られない?
ニートがハロワを利用したら怒られるんじゃないかと思うかもしれませんが、怒られることはありませんので、不安に思う必要はありません。
ニートの状態の人がハロワを利用するということは、ニートから脱出して仕事に就きたいと思っていなければ、決して利用することはないと思います。
勇気を出してハロワに訪れたニートに対して、ハロワの職員も何とか就職できるような支援を行いたいと思っている人がほとんどです。
もちろん、担当者となる人との相性もあると思いますが、ニートから抜け出し就職したいという気持ちを大切にしてもらえるので、まずは利用してみることをおすすめします。
ニートがハロワを利用する最大の特典は?
ハロワを利用することで得られる最大の特典は、就職に関する情報や採用を得るための履歴書の書き方や面接の受け方など、ニートからの就職で不安に思う点をカバーすることができることです。
さらにハロワでは、ニートの人が安心して利用することができるようにと、
・トライアル雇用制度
・職業訓練の受講
などを開催し、希望に応じて利用することができます。ハロワを利用する最大の特典について詳しく紹介していきます。
トライアル雇用制度はぜひ利用したい制度
ハロワには「トライアル雇用制度」という制度があります。
トライアル雇用制度は、ハローワークの求人の中に「トライアル」と記載されているもので、仕事経験のない若者を対象としてハロワで行われている制度で、3ヶ月という使用期間を設けて働くことができるものです。
この制度を利用すると、3ヶ月間お試しで働いて双方がこのまま雇用関係を継続したいという合意が得られると、正社員として働き続けることが可能となります。
ハロワの「トライアル雇用制度」は、企業側にとってはニートの状態の人でもやる気のある人や能力のある人を見極めることのできる期間があるとメリットが高いのが特徴です。
働くニート側も、「どういう企業なのか。」「働きたい。」「継続して仕事を続けたい。」と思える企業なのかを判断する機会に恵まれるというメリットが高い。
という双方にとって相性を判断するという意味ではとてもメリットのある制度です。
トライアル雇用制度は、何かをキッカケにニートになってしまった人や、学校卒業後、就職する機会を逃してしまった仕事未経験者の人たちの雇用促進のための制度ということから、国からの補助金が降りているので、企業側も積極的に新たな人材発掘を目指して利用しているのです。
職業訓練に通うこともできる
ハロワでは、様々な職種の職業訓練を受けることができます。
職業訓練には、
・公共職業訓練
・求職者支援訓練
という2つの訓練があります。
公共職業訓練は、国や都道府県が雇用保険受給者を対象に行っている職業訓練で、雇用保険に加入していた時期があり、会社を退職して数ヶ月ニート状態という人におすすめの制度です。
一方、求職者支援訓練は、雇用保険を受給していない人を対象としているもので、仕事経験のない人や、長い期間働いていないという人が対象となる職業訓練です。
求職者支援訓練は、公共職業訓練よりも短期間の訓練期間となっているため、就活スケジュールを組みやすく、早く就職したいという場合にもおすすめです。
IT系、建築系、医療系など訓練を受けることのできる分野は幅広く、職業訓練を受講すること自体は無料の場合がほとんどで、テキスト代などは必要です。
それでも負担が少なく就職に繋がる訓練を受講することが可能なので少しでも就職しやすくするために利用してみてはどうでしょう。
ニートがハロワを利用して就職できる?
ニートがハロワを利用して本当に就職することができるのだろうかと、本気で就職したいと思っているニートの人にとってはとても気になるところだと思います。
ハロワを利用すれば確実に就職することができるとは残念ながら言い切れません。
就職活動は、ニートでもニートではなくてもタイミングというものがあり、スムーズに就職までこぎつけることができる人もいれば、何度応募しても就職に至らないという人がいるのは事実です。
それでも、ニートがハロワを利用して就職活動を積極的に行っているというだけで、もうニートではないと言えます。
新たな一方を踏み出していることを自分自身で自覚して、希望の職種や条件にマッチする就職先を見つけることができるように行動し続けることが大切です。
ハロワと就職・転職サービスどっちが就職できる?
就職活動を行う場合、ハロワだけではなく就職・転職サービスなど様々な就職支援サービスがあり、どれを利用すれば就職することができるのかが気になるところだと思います。
結論から言うと、どっちを利用すれば有利に就職活動が進むということはありません。
就職活動をするなら、ハロワだけ、就職・転職サービスだけという風にどちらかを選ぶのではなく、就職できる可能性を少しでも広げるために、同時に複数のサービスを利用するようにしましょう。
ハロワの方が利用しやすいという人もいれば、就職・転職サービスの方が利用しやすいという人もいると思いますので、自分が利用して利用しやすいという方をメインに利用するようにすると良いでしょう。
ニートのハロワ利用についてまとめ
ハロワとは何なのかを中心に解説してきましたが、ニートに限らず就職したいという人や転職したいという人がいつでも好きなタイミングで気軽に利用することのできるのがハロワです。
ハロワは、日本全国どこにいても利用することが可能で、就職・転職サービスのような年齢制限もありません。
「就職したい。」
「転職したい。」
という気持ちがあれば誰でも、どのタイミングでも利用することのできるサービスということを覚えておきましょう。
ニートだからハロワを利用することはできない。
「嫌な思いをするだろう。」
「冷たい対応をされるのでは。」
と不安に思う必要もありませんので、「ニートから脱出して働きたい。」という気持ちが出てきたらまずは利用者登録をしていつでも利用できるようにしておきましょう。