同じく就職を志すニート経験者であっても、就職できる人、できない人がいます。両者の違いは一体なんなのでしょうか。ここでは、その違いを両者を比較しながらまとめていきましょう。
加えて、就職できないニートが現状をどう変えるのか、その方法についてもまとめます。
目次
ニートから就職できない人の共通点3つ
ニートから脱却できず、いつまでも無職状態の方は、大抵なんらかの問題点を有しています。具体的には「応募対象」「思考」「行動」の3つが何らかの問題点になっている可能性があります。
ここでは、ニートから無職状態が長く続いてしまっている方の多くが持っている共通点についてまとめていきましょう。
応募対象の競争率が激しすぎる
企業で働き始めると、かなり長い付き合いになります。そのため、応募する企業を厳選すること自体は大事です。しかし、条件の良い求人はどうしても多数の人が集まります。条件の良い求人と人気の職種が集まったときは、求人倍率が10倍を超える可能性もあるでしょう。
そこまでの求人倍率まで行かなくとも、ある程度条件の良い求人は書類選考の時点で求人倍率がかなり高めです。例えば、「残業なし、土日は完全休日、ボーナスあり、月給20万円以上」といったような高待遇な求人は、かなり多くの人が集まります。
こうした求人に応募すること自体は間違っていませんが、それ「ばかり」に応募してしまっていると、いつまで経っても書類選考が通過できず、就職できないニートになってしまうでしょう。
なぜなら、ニートという経歴はそれ自体で大きなハンデになるからです。余程の功績がない限りは、ニート経験のない既卒者や経験者、新卒者のほうが優先されてしまいます。そのため、応募する対象をある程度妥協することも大切です。
働き口を妥協してしまうと、周りと比較して条件の悪い状態で働かざるを得なくなるかもしれません。しかし、一生そこで仕事をし続ける必要はどこにもありません。働きながら転職活動をすることもできます。
特に、経験者であることが大きなステータスになる業界では、職歴のありなしで働ける範囲に大きな差が出ます。よって、まずは多少条件の悪い場所も応募し、働き始めてから条件の良い場所にキャリアアップする、という人生設計を立ててみてもいいでしょう。
ネガティブな思考に支配されてしまっている
ニート生活を長く続けていると、色々な人から悪意のある攻撃的な言葉を投げかけられると思います。例えば、インターネット上の匿名の人から人格攻撃を受けたり、時には両親から攻撃を受けたりすることもあるでしょう。
また、ニートになってしまった原因は、失敗や挫折の結果だという方も多いと思います。そんな方は、どうしてもネガティブな感情に思考を支配されてしまいがちです。
ネガティブな感情を抱えたまま面接や履歴書を書いてしまうと、どうしても文章や態度にそれが出てきてしまいます。ネガティブな人は、一緒に働いても気持ちよく働けません。また、自己評価が低く、対人関係も希薄になりがちです。
自分が悪いと思うところを素直に見つめ、修正することはとても大切なことです。しかし、悪いところを悲観する必要はありません。悪いと思うところは直していけばいいからです。
また、過去は変えられないものではありますが、未来はどんなときでも変えられます。就職を「人生の時間を大幅に削るもの」と考えているのなら、「人生の選択肢を広げるために必要なこと」と考え直してみてもいいでしょう。
とにかく、大切なのは前を向くことです。後ろ向きすぎる思考は、体の調子さえも悪くしてしまいます。たまに振り返ることは大切ですが、就活に臨む時は過去を引きずらず、今に全力を尽くしましょう。
時間を活用できていない
時間を有効に使えない人は、就職できない傾向にあります。例えば、何か時間が余ったときについついスマホを出してSNSで呟いたり、そこまで気になっているわけでもないことを調べてみたりといった行動は、あまり良い傾向ではありません。
ニートにとって、時間は大変貴重な資源です。それを適当に使ってしまうと、応募できる件数が少なくなったり、企業研究や業界研究がおろそかになってしまいます。このように、時間を有効に使えない人はニート時間が続きがちです。
ニート時間が長ければ長いほど、時間は無限にあるものと思いがちです。しかし、時間はニートこそ限られています。時間を賢く有効に使いましょう。
ニートから就職しやすい人の共通点3つ【できない人の逆】
就職できないニートの方がいれば、就職しやすいニートの方もいます。簡単にいえば、就職できるニートは就職できないニートの逆を突いている方です。
職種に偏見がない
就職できない人の多くは、職業に偏見を持っています。例えば、「あの職業はブラック」「あの職業は休みがない」「あの職業はきつくて給料が安い」などです。一方、就職しやすい人はそうした偏見を持たず、新しいことに挑戦することに喜びを覚えます。
職業についての悪評は、確かにごく一部は正当な評価です。しかし、その職業の全てがその風評通りであるとは限りません。ある職業が風評通りの職場環境だったとしても、それを全ての職業がそうであるかのように語るのは間違っています。
就職できる人は、そうした風評に流されずに職業を選びます。ニートの自分に職業を選り好みする余裕はほとんどないということを理解し、自分が今できる職業の中から選ぶ人が多いようです。
もちろん、人と会話するのが苦手なのに介護職を選んだり、運転免許書がないのにドライバーを希望したりする必要はありません。自分の適正の範囲で、様々な職業を考慮するのが就職しやすい人の特徴です。
ポジティブな思考で行動を起こすのを恐れない
ポジティブな人は、ニートであっても就職しやすい傾向にあります。なぜなら、ポジティブな人は最初の一歩を恐れないからです。求人があり、とりあえず興味があるのならチェックするでしょうし、できる限り多い職場に応募します。
なぜなら、ポジティブな人は失敗しても良いと思っているからです。失敗したとしても、それを次への糧として考えられます。ネガティブな人とは完全に正反対です。
ただし、常にポジティブな思考なのは、必ずしも良いことではありません。ポジティブ思考極めすぎると、ネットワークがエラーを出しているのにも関わらず、「なんとかなる」の精神で取り組んでしまいます。
ポジティブ思考で、次の行動を起こす際に悩みすぎないことは大切です。しかし、必要最低限の情報は必ず差チェックすべきです。基本はポジティブスタンスで、時にはじっくり周囲と比較検討しながら決めましょう。
大事なのは、とにかく行動を控えないようにすることです。思いついたら、引っかかるものがあるのならまずは行動ということを第一に考えましょう。
隙間時間を使うのを惜しまない
ニートから就職できない方の多くは、時間を無駄にしがちだというのは前述した通りです。逆に、就職しやすい人のほとんどは時間を無駄にしないように努力しています。
例えば、少し時間が空いたときも、今応募している求人とは別のものを探したり、業界研究をしたりして1分でも時間を無駄にしません。
特に差が出やすいのが休憩時間です。就職できない人は就職活動の合間にだらだらと色々なゲームやネットサーフをしてしまいがちなのですが、就職しやすい人は時間を無駄にせず、あらかじめ自分で定めた休憩時間を守ります。
このように、就職しやすい人は時間を無駄にしません。時間に関してルールを定め、それを守って生活しています。自由に過ごせるがゆえに乱れやすい生活習慣を、自ら律していくことで意志の力とスケジュール管理能力の両方を身につけています。
就職できないニートはいない! まずは自分の見つめなおしから
就職できないニート、できるニートにわけて紹介しましたが、決して「就職できないニート」ということは絶対にいません。なぜなら、先ほどまで述べた「就職できない人の特徴」は意識すれば今すぐにでも直せるからです。
ポイントは、「意欲」と「生活の習慣」、そして「行動力」です。これらが揃っている人は簡単にニート状態を脱出し、社会復帰します。しかし、これらが欠けている方はだらだらとニートを続けてしまいがちです。
よって、まずは自分を見つめ直すところからはじめましょう。自分が今まで何をしていたのか、自分がどんな人間なのか、そして、自分が何をしたいのか、自己分析を行いましょう。自分のことがわかってはじめて、就活を成功させられます。
就職できないニートが現状を変えるための行動
就職できないニートは、行動さえ起こせば、今日今すぐにでもその状態を脱出できます。具体的に、3つの行動を起こしましょう。
ひとつめの行動は、「1日の予定表を立てること」です。何時から何時までを求人サイトで応募したり、履歴書を書いたりする時間、その後何時間休憩、そしてそのあとは何をするのかといったように、1日のうちで必ず求職のための時間を作ってください。予定を立てることで、生活習慣を是正すると共に、継続した就職活動ができます。
ふたつめの行動は、「SNSやソーシャルネットを使わないようにすること」です。SNSで人と会話をしていると安心するかもしれませんが、その向こうにいる人がどんな立場なのかはわかりません。同じ立場にいる人を見つけて、この場所にいることに安堵してしまわないようにしましょう。
みっつめの行動は、「職歴をつける」ということです。ニートからいきなり正社員というのは、無理ではありませんが難易度が高めです。そのため、アルバイト、期間工、派遣社員、契約社員といった、条件のゆるい職場に応募して働いてみましょう。働くことで、生活にも余裕ができますし、書類で落とされる確率を減らせます。
まとめ
就職できないニートのほとんどに共通していることがあります。それは、行動をするための小さな勇気を持たないことです。働く意欲があまりなくとも、熱意をかけられるものがなくとも、行動する小さな勇気があれば、現状を変えることは難しくありません。
特にネット社会の現代であれば就職エージェントを使って補助を求めることも可能です。自分ひとりでは不安だという方は、就職を補助してくれるサービスも活用してみるといいでしょう。
いずれにしても、大切なのはまず行動です。とりあえずは就職のために動き出してみましょう。