自分の将来についてお悩みの皆さん、「就職活動をするにあたり自分のやりたいことがわからないから、とりあえずフリーターになっていろいろ挑戦してみようかな」などと考えてはいませんか?
結論から言うと、そのような曖昧な目的でフリーターを続けたとしてもこの先夢や目標が簡単に見つかるなんてことはありません。
今回は「やりたいことを見つけるためにフリーターになってみようかな」 という考えについて深掘りしていこうと思います。
やりたい仕事につけている人ってどのくらい?
そもそもやりたい仕事につけている人はどのくらいいるのでしょうか。「オウチーノ総研」が20~69歳の就労している男女1,106名を対象に行った調査によると、「今の仕事は、あなたにとって『天職』だと思いますか?」という質問に対し、「そう思う」と回答した人の割合は17%ほどだったそうです。
これはフリーターだけでなく正社員を含めた全ての働く人を対象にした調査であるため、正社員として働く人も決して自分のやりたい仕事だったからその仕事を選んだというわけではないということがわかります。
つまりやりたい仕事を見つけるのにフリーターか正社員かという点はさほど大きな問題ではないと言えるのではないでしょうか。
「やりたい仕事がないからフリーター」が危険な理由
「やりたい仕事がないから」という理由でフリーターになるのは非常に危険です。ここではなぜ危険なのかという点について細かく解説していきます。
そもそもやってみなければやりたい仕事かどうかなんてわからない
第一に、そもそも頭の中で考えているのと実際にやってみるのとでは感じ方は大きく異なるので、フリーターになって色々考えたところで想像した仕事がやりたい仕事かどうかなんて分かりません。
そもそもフリーターは毎日誰にでもできる決められたマニュアルをこなす日々なので、あなたの行動範囲は広がらず、また成長も正社員ほど期待はできません。
そんな中でやりたい仕事が見つかる確率が正社員よりも高いなんてことは決してありませんよね。むしろ正社員の方が自発的にさまざまなことを学んでいくので、自分のやりたいことを2月安くなることもあります。
さらに部署異動や昇格などにより正社員になった場合のあなたの行動範囲は意識せずとも自然に広がっていくことでしょう。
やりたい仕事が見つかったとしてもフリーターは仕事を選べない
むしろフリーターという選択は将来やりたい仕事が見つかった時にその仕事に就ける確率を自分で狭めてしまっているといっても良いでしょう。
例えば、やりたい仕事が見つかった年齢が30歳で、未経験ではあるものの「エンジニアとして働きたい」と思ったとします。
もしもこの時あなたがプログラミングスクールを卒業していたり、独学でアプリ開発をしていたりすればエンジニアとして就職することも十分可能です。また、正社員として別のIT 系の企業でプログラミングに関わる仕事をしていた場合も同様です。
しかしその時何の経験もしていないフリーターであったなら、新卒と同じ扱いでエンジニアとして就職することはほぼ不可能でしょう。
一方で、もしも業界は違っても正社員であったなら、その時の実績を考慮され、あなたが正社員時代に培ったノウハウをプログラミングと掛け合わせるといった期待をされる可能性は高いです。
例え大学を卒業した時点でやりたいことが何も見つからなかったとしても、将来の自分のために正社員として何かしらの知識や経験を積んでおくことが重要です。
好きなことでやりがいを感じられるかはわからない
また、「好きなこと=やりがいを感じられる仕事」とは限りません。むしろ好きなことを仕事にしてしまうことで、「好きなこと」が「やらなければならないこと」に変わり嫌いになってしまう可能性は大いにあります。
また一時的に興味を持ったとしても、それが一生続けられるような仕事かどうかは実際に仕事をしてみないことには分かりませんし、そんな運命の出会いをする確率は相当低いのが現実です。
「好きなことを仕事にしないといけない」といった考えを持つ人は、好きなことは好きなことで仕事とは別の趣味の時間に楽しむという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
そうすることであなたの視野は広がり新たなやりたいことが芽生えてくるかもしれません。
やりたい仕事がないフリーターは今すぐ就職すべき
ここまではフリーターという選択肢を選ぶ前に注意するべき点についてお話ししてきましたが、ここからはすでにフリーターとして働いている人で「特にやりたい仕事がないからフリーターになった」という理由をお持ちの方向けにいくつかアドバイスを紹介したいと思います。
まず結論から言うと、やりたい仕事がないフリーターは今すぐにでも就職するべきです。 その理由について説明していきます。
年を重ねれば重ねるほど職業選択の幅は狭まる
一つ目の理由は、「年を重ねれば重ねるほど職業選択の幅が狭まっていくから」というものです。
特に正社員として新たな職場に就職する場合、若さというのは一つのステータスになります。企業によっては、年齢によって支給する給料を決めているところもありますし、そもそも20代までしか採用しないという企業もあります。何より30代以降と20代では仕事の吸収率や成長率が違います。
また、40代、50代になってくるとスキルが身について会社に貢献できるようになった頃には退職の時期がやってきてしまい、せっかく育てた人材をすぐに手放してしまうことになります。
さらにフリーターとして働く場合であっても、年を重ねれば重ねるほど、力仕事や夜勤などの体力を武器にした仕事は難しくなっていくことでしょう。
したがって、将来的に定職に就きたいのであればなるべく早いうちから就職活動を始めることをおすすめします。
正社員であろうとやりたい仕事を探すことは可能
「やりたい仕事がないからフリーターになる」という人の多くは「正社員になったら忙しくてやりたいことを探すことができない」という考えを持っているのではないでしょうか。
しかしそれは間違いです。
最近では副業を解禁している企業も多く在宅ワークも豊富にあります。
そのため正社員をやりつつ別の仕事をこなして将来的な仕事につなげていくということも十分可能です。実際に「副業として始めたネットビジネスが大きくなったことで起業をして自分のやりたい仕事をすることができた」という人もたくさんいます。
時間がないからやりたいことが見つからないというのは言い訳に過ぎません。特に今はネットを使って様々な情報が手に入るので、正社員であろうとフリーターであろうとまずは一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
圧倒的に正社員の方が給料が高い
やりたい仕事がないフリーターが就職すべき大きな理由としてはやはり正社員の方がもらえる給料が高いという理由が挙げられます。
20代の最初のうちは時給にしてみれば正社員とフリーターはほとんど給料が変わりません。むしろフリーターの方が稼げている場合もあります。
しかし年を重ねるにつれボーナスや昇給による給料の格差が出てきます。その差は生涯賃金にして約3倍とも言われています。
せっかくやりたいことが見つかったとしてもお金の問題から一歩を踏み出すことができないというのは大変もったいないですよね。そういった事態にならないためにも、正社員としてコツコツお金を貯めながら自分のやりたいことを探すべきしょう。
正社員の方が世間体が良い
さらに正社員の方が世間体がいいというのも就職すべき理由として挙げられます。何かやりたい事が見つかった時に正社員の方が周りから信頼され応援されやすいですし、社会的な信用度も高いです。
例えば結婚の際は正社員の方が安心して家庭を持つことができるので歓迎されやすいですし、車や家を買うときは正社員であれば簡単にローンを組むことができます。
また、身近な人からも正社員でないというだけの理由で下に見られると言った辛い経験もしかねないので、フリーターになる際にはそれ相応の覚悟を持つようにしましょう。
やりたい仕事を見つける方法
最後にやりたい仕事を見つける方法についていくつかご紹介します。
自己分析をする
まずは自己分析をしてみてください。その際には自分で考えるのではなく「自分は何が得意か」という点などを他人に聞くと自分では気づかなかった一面に気づくことができる可能性もあります。
新しい物事に触れる
また、視野を広げるために幅広いジャンルの本を読んだり、ボランティア・イベントに参加したりするなど新しい物事に触れることも大切です。
苦手なことでも積極的に挑戦するようにしましょう。
興味のある資格やスキルの勉強を始める
新たな学びも自分のやりたい仕事につながる可能性は大いにあります。例えば「趣味で始めたガーデニングを本格的に勉強したら、将来的に花屋さんが開けるまでの知識を得ることができた」なんてケースもあるかもしれません。
まとめ
今回は「やりたい仕事がないからとりあえずフリーターになる」ということの危険性とやりたい仕事を見つけるための方法についてみてきました。いかがだったでしょうか。
正社員であってもフリーターであっても自分や将来についてしっかりと考えておくことが重要です。
正直、 明確な目的がないままにフリーターになるというのはリスクしかありません。やりたい仕事を探すのであれば正社員でも可能ですので、将来的に自分がやりたい仕事を見つけた時にできるように出来る限り正社員として就職をするようにしましょう。