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自己都合退職でも給付金はもらえる?失業手当・傷病手当金・退職後のお金を解説

自己都合退職でも給付金はもらえる?失業手当・傷病手当金・退職後のお金を解説

「自己都合退職でも給付金はもらえるのか」「自己都合退職だと失業手当は出ないのか」「退職後にもらえるお金を知りたい」と不安に感じている方は多いでしょう。転職、家庭事情、体調不良、人間関係、キャリアの見直しなど、自己都合で退職する理由はさまざまです。

結論からいうと、自己都合退職でも条件を満たせば利用できる給付金や制度があります。代表的なものは雇用保険の基本手当、再就職手当、健康保険の傷病手当金、会社の退職金、国民年金保険料の免除・猶予などです。ただし、会社都合退職と比べて給付制限や受給条件の扱いが異なる場合があります。

この記事では、自己都合退職でも給付金を受け取れる可能性がある制度を整理し、失業手当の条件、給付制限、正当な理由がある自己都合退職、傷病手当金や退職金との関係、退職前後の確認事項をわかりやすく解説します。

自己都合退職の給付金は何があるか

自己都合退職の給付金を整理するチェックリスト
自己都合退職でも、条件を満たせば確認できる制度があります。

自己都合退職の給付金としてまず確認したいのは、雇用保険の基本手当です。一般に失業手当、失業保険と呼ばれる給付で、退職後に働く意思と能力があり、求職活動をする人を支える制度です。自己都合退職であっても、雇用保険の加入期間などの条件を満たせば対象になる可能性があります。

次に確認したいのが再就職手当です。基本手当の受給資格がある人が、支給残日数を一定以上残して早期に安定した職業に就いた場合などに受けられる可能性があります。自己都合退職であっても、早く再就職する予定がある人は確認しておくとよい制度です。

病気やけがで働けない場合は、健康保険の傷病手当金が関係することがあります。自己都合退職かどうかよりも、業務外の病気やけがで働けない状態か、健康保険の条件を満たすか、退職時点で継続給付の条件を満たしているかが重要です。

そのほか、会社に退職金制度がある場合は退職金、収入が下がる場合は国民年金保険料の免除・猶予、状況によって国民健康保険や自治体の支援制度も確認できます。自己都合退職だから何もない、と決めつけないことが大切です。

自己都合退職の給付金と失業手当の条件

自己都合退職の給付金と失業手当の条件を確認する資料
自己都合退職でも、雇用保険の被保険者期間などを満たせば失業手当の対象になる可能性があります。

自己都合退職の給付金で中心になる失業手当は、退職すれば必ず受け取れるものではありません。厚生労働省の案内では、雇用保険の基本手当は一定の受給要件を満たした場合に受けられる給付とされています。

自己都合退職の場合、原則として離職前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上必要です。倒産や解雇などの場合、またはやむを得ない理由による離職に該当する場合は、離職前1年間に6か月以上で足りるケースがあります。

また、失業手当を受けるには、働く意思と能力があり、積極的に求職活動をしているにもかかわらず就職できない状態であることが必要です。病気やけが、妊娠、育児、定年後の休養などですぐに働けない場合は、基本手当ではなく受給期間延長や別制度の確認が必要になることがあります。

自己都合退職の給付金と給付制限

自己都合退職の給付金と給付制限を確認するカレンダー
自己都合退職では、一定期間の給付制限がかかる場合があります。

自己都合退職の給付金で注意したいのが給付制限です。自己都合で退職した場合、雇用保険の基本手当は、待期期間の後に一定期間受け取れない期間が設けられることがあります。これが給付制限です。

厚生労働省のQ&Aでは、退職日が令和7年4月1日以降の場合、正当な理由のない自己都合退職の給付制限は原則1か月とされています。令和7年3月31日以前の退職では原則2か月という扱いが案内されています。ただし、過去の退職状況や重責解雇などにより3か月となる場合もあります。

給付制限があるからといって、失業手当を受けられないわけではありません。受給資格が決定し、待期や給付制限を経た後、失業認定を受けることで支給が始まる流れです。退職後すぐに入金されると考えて生活費を組むと困る可能性があるため、支給開始時期を確認しておきましょう。

自己都合退職の給付金で正当な理由がある場合

自己都合退職の給付金で正当な理由がある場合を確認する書類
自己都合退職でも、正当な理由がある場合は扱いが変わることがあります。

自己都合退職の給付金では、「正当な理由がある自己都合退職」に該当するかどうかも重要です。体力の不足、心身の不調、妊娠・出産・育児、家族の介護、通勤困難など、やむを得ない事情がある場合は、特定理由離職者として扱われる可能性があります。

正当な理由があると認められるかは、本人の主張だけで決まるわけではありません。診断書、勤務状況、通勤経路、家族の介護状況、会社とのやり取りなど、客観的な資料が確認されることがあります。最終的な離職理由は、ハローワークが本人と事業主の主張、証拠書類などを確認して判断します。

離職票の離職理由が実態と違うと感じる場合は、放置せずハローワークで相談しましょう。離職理由は、給付制限や給付日数、国民健康保険料の軽減制度などに影響することがあります。退職前後のメール、診断書、退職勧奨の記録などは保管しておくと安心です。

自己都合退職の給付金と再就職手当

自己都合退職の給付金と再就職手当を確認するビジネス資料
自己都合退職でも、早期再就職すれば再就職手当を確認できます。

自己都合退職の給付金として、再就職手当も確認しましょう。再就職手当は、基本手当の受給資格がある人が、所定給付日数を一定以上残して早期に安定した職業へ就いた場合などに支給される可能性がある制度です。

自己都合退職の場合、給付制限期間中に就職するケースもあります。この場合も、一定の要件を満たせば再就職手当の対象になることがあります。厚生労働省の案内でも、給付制限期間中に就職し一定の要件を満たした場合は再就職手当を受けられる場合があるとされています。

ただし、再就職手当には細かな条件があります。待期期間後の就職であること、支給残日数が一定以上あること、1年を超えて勤務する見込みがあること、過去の事業主と密接な関係がないことなどが関係します。就職が決まったら、自己判断で手続きを終わらせず、ハローワークで確認しましょう。

自己都合退職の給付金と傷病手当金

自己都合退職の給付金と傷病手当金を確認する医療書類
体調不良で退職する場合は、失業手当より先に傷病手当金を確認することがあります。

自己都合退職の給付金を考えるとき、体調不良で働けない場合は傷病手当金も重要です。傷病手当金は、業務外の病気やけがで働けず、給与が支払われない場合などに、健康保険から支給される制度です。

退職後も傷病手当金を継続して受けられる場合がありますが、退職日までに継続して1年以上健康保険の被保険者であること、資格喪失時に傷病手当金を受けている、または受けられる状態であることなどが必要です。退職日に出勤した場合、継続給付に影響する可能性もあります。

傷病手当金と失業手当は、制度の前提が異なります。傷病手当金は働けない人、失業手当は働ける状態で求職活動をする人を支える制度です。病気やけがですぐに働けない場合は、ハローワークで雇用保険の受給期間延長も確認しましょう。

自己都合退職の給付金と退職金

自己都合退職の給付金と退職金を確認する給与資料
自己都合退職でも、会社の規程により退職金が出る場合があります。

自己都合退職の給付金として、会社の退職金も確認しておきましょう。退職金は法律で全会社に義務づけられているものではなく、会社に退職金制度がある場合に支給されます。就業規則や退職金規程、退職金共済、企業年金などで決まります。

自己都合退職の場合、会社都合退職より退職金の支給率が低くなる規程を設けている会社もあります。勤続年数が一定未満だと不支給になる場合もあります。退職前に、退職金制度の有無、自己都合退職時の計算方法、支給予定日、税金の扱いを確認しましょう。

退職金と失業手当は、支給元が異なるため、条件を満たせば両方を確認できます。退職金を受け取ったからといって、直ちに雇用保険の基本手当が受けられないとは限りません。ただし、個別の制度や公務員の退職手当など、特殊な扱いがある場合は確認が必要です。

自己都合退職の給付金と退職後の保険料

自己都合退職の給付金と退職後の保険料を確認する家計簿
もらえるお金だけでなく、退職後に支払う保険料や税金も確認しましょう。

自己都合退職の給付金を考えるときは、受け取るお金だけでなく、退職後の支出も確認する必要があります。退職後は、会社の健康保険を離れ、国民健康保険、任意継続、家族の扶養のいずれかを選ぶことになります。保険料は選択肢によって大きく変わります。

国民年金については、厚生年金から国民年金への切り替えが必要になることがあります。収入が減って保険料の支払いが難しい場合は、免除や納付猶予制度を確認できます。未納のまま放置すると、将来の年金や障害年金に影響する可能性があるため、早めに手続きしましょう。

自己都合退職では、国民健康保険料の軽減制度が必ず使えるとは限りません。倒産や解雇、雇い止めなどに該当する場合は軽減対象になることがありますが、正当な理由のない自己都合退職では対象外となることもあります。市区町村で確認しましょう。

自己都合退職の給付金を受け取るための準備

自己都合退職の給付金を受け取るための準備を確認するチェックリスト
退職前から離職票、健康保険、退職金、必要書類を確認しましょう。

自己都合退職の給付金を受け取るためには、退職前の準備が大切です。まず、雇用保険に加入していたか、被保険者期間は足りるかを確認します。給与明細や雇用保険被保険者証、勤務期間を確認しておきましょう。

次に、離職票の発行時期を会社に確認します。失業手当の手続きには離職票が必要になることが多く、発行が遅れるとハローワークでの手続きも遅れます。退職理由が実態と合っているかも重要です。

体調不良で退職する場合は、傷病手当金の条件を退職前に確認しましょう。医師の証明、会社の証明、退職日当日の出勤有無が関係するため、退職後に慌てて確認すると手続きが難しくなることがあります。

退職金、健康保険の切り替え、国民年金、住民税の支払い方法も確認しておきましょう。自己都合退職では、給付制限により失業手当の入金まで時間が空くことがあるため、生活費の見通しを立てておくことが重要です。

自己都合退職の給付金でよくある誤解

自己都合退職の給付金でよくある誤解を確認する注意マーク
自己都合退職だから何ももらえない、という理解は正確ではありません。

自己都合退職の給付金でよくある誤解は、「自己都合退職だと失業手当は一切もらえない」というものです。実際には、被保険者期間や失業状態などの条件を満たせば、自己都合退職でも基本手当の対象になる可能性があります。ただし、給付制限がかかる場合があります。

もう一つの誤解は、「自己都合退職でも会社都合に変えれば得」という考えです。離職理由は実態に基づいて判断されます。事実と異なる主張をするのではなく、退職勧奨、ハラスメント、体調不良、労働条件の相違など、客観的に確認できる事情がある場合に、資料を持ってハローワークへ相談しましょう。

また、「給付金を多くもらうために働けないことにすればよい」という考えは危険です。傷病手当金は医師の判断や労務不能状態が関係します。失業手当は求職活動が前提です。虚偽申請は不正受給につながるため、正しい情報で手続きを進めることが大切です。

自己都合退職の給付金まとめ

自己都合退職の給付金まとめを確認するチェックリスト
自己都合退職でも、制度ごとの条件を満たせば確認できる給付金があります。

自己都合退職でも、条件を満たせば給付金や支援制度を利用できる可能性があります。主な制度は、雇用保険の基本手当、再就職手当、健康保険の傷病手当金、会社の退職金、国民年金保険料の免除・猶予などです。

自己都合退職では、基本手当に給付制限がかかる場合があります。退職日が令和7年4月1日以降であれば、正当な理由のない自己都合退職の給付制限は原則1か月とされています。ただし、個別事情により扱いが変わるため、ハローワークで確認しましょう。

自己都合退職だから何ももらえないと決めつけず、自分の退職理由、雇用保険の加入期間、健康状態、退職金制度、保険料負担を整理することが大切です。退職前から必要書類と手続き先を確認し、退職後の生活設計を現実的に立てていきましょう。